朝7時

 

目玉焼きが食べたいな

お母さんが焼いた目玉焼きじゃないと絶対ダメなの。あの時とおんなじパジャマであの時とおんなじコップに牛乳を注いでほしい。幼い頃みてたテレビ番組 子供用おもちゃのCMだって鮮明に覚えてる。覚えてるのに。

 

愛情のベクトルを間違えないようにしなきゃって何度も考えてた

 

そう言いながら自分の胸の中で泣く男の人を宥めてみたりする。ああこの人もまだ子供で年齢なんてものあてにならない きっとみんな死ぬまで死んでも幼くて、体だけ面白可笑しく成長してしまっただけなんだって思った

 

若さが持っているパワーは眩しいけど

老年期に抱える人間の悩みの方がずっと愛おしく感じない?

はやくエンディングノートかきたいもん

 

 

泣いたら眠くなるね

泥のように眠ろうね

アラームをかけるの忘れないでね

クーラーの音だけが聞こえる

この部屋が冷蔵庫のように冷え切る前に

眠ろうね